今回のコラムでは、3編に分けて「WEB会議システム」について詳しくご紹介しています。
≫ 1.WEB会議システムの基本を解説!ビジネスシーンごとの活用方法もご紹介
≫ 2.たくさんある「WEB会議システム」何を選べばいいの? システムを選択しよう!
≫ 3.社内SEがいない企業も大丈夫! 「WEB会議システム」の始め方
3つめの本編では、社内SEがいない企業の担当者の方でも、WEB会議システムを導入できるように、実際にWEB会議を開始するまでの手順を詳細にまとめました。
WEB会議システムを導入しようとしても、ソフトをインストールするのが難しい、やっと接続できても音声が聞き取りにくい、カメラが映らないなどのトラブルで心が折れそうになることもあるかもしれません。長編になっていますが、コラムの手順通りに進めていけば、問題なくWEB会議を始めることができると思います。
必要な周辺機器
WEB会議を始めるためには、まずはPC周辺機器の準備が必要となります。
●必要な準備物・環境
1.インターネット環境がある静かな個室
ネット回線について、光回線など高速のデータ通信をお勧めします。また、Wi-Fi接続でも問題ありませんが、有線接続のほうが安定的に通信できます。
2.・PC + マイク内臓のWEBカメラ
・もしくは カメラ付きノートPC (タブレットでも可)
カメラについて、画質はある程度価格に比例します。高画質のWEBカメラを接続したほうが、よりクリアな画像でリアルなやりとりができます。ノートパソコンに付いているカメラでも映像的には問題ありません。
3.マイク付きイヤホン もしくは ヘッドセット
私たちが実際に使ってみて、特に重視したいと感じたのはマイクです。マイク内蔵のWEBカメラがあれば、充分クリアな音を伝えることが可能です。ノートPC内蔵のマイクは受け手側がやや聞きづらいので、別途マイクを接続するか、マイク付きイヤホンやヘッドセットの使用をおすすめします(どうしても準備できない場合は、ノートPCに近寄って話す、大きな声でゆっくり話すなど工夫が必要です)。
WEBカメラが手に入らない場合はこんな裏技も。
現在、急速にテレワークが進み、WEBカメラなどの周辺機器が手に入らない場合も想定されます。その場合は、スマートフォンをWi-Fi接続でPCに認識させて、マイク内臓WEBカメラとして使用できるアプリもあります。スマホはかなり高性能なマイク内蔵カメラとして使用できるので、多数のカメラが必要になる場合や手に入らなかった場合などにご活用ください。
PCにはWindows用アプリかMac用アプリを、スマホにはandroid用アプリかiPhone用アプリをダウンロードしてください。
●Windows用アプリ
▸ https://windowsapp.tokyo/app/1164464478/ivcam-webcam
●android用アプリ
▸ https://play.google.com/store/apps/details?id=com.e2esoft.ivcam&hl=ja
●Mac/iPhone用アプリ
▸ https://apps.apple.com/jp/app/ivcam-コンピュータカメラ/id1164464478
TV会議システムのソフト導入
周辺機器の準備が整ったら、さっそく実践に入ります。今回は、ムツビエージェントで実際に使ってみて、音質・画質、使いやすさ、セキュリティなどの総合的観点からおすすめしたいサービス「Cisco Webex Meetings 」についてご紹介していきます。
♦「Cisco Webex Meetingse」アカウント登録&ソフトのダウンロード
1.今回は、ひとまず無料プランの登録をご紹介します。Cisco Webex Meetingseのソフト(アプリ)をダウンロードします。
ダウンロードページ(https://www.webex.com/ja/)にアクセスし、【今すぐサインアップして無料でお試しください!】をクリックして次のページへ。
2.メールアドレス入力欄にアドレスを入力し、【サインアップ】をクリックして次のページへ。
3.上段の欄に名前、下段の欄に名字を入力。【次へ】のボタンがクリックできるようになったらクリックして次のページへ。
(注意:上段に名字、下段に名前を入力してしまうと、後々の表示名が名字と名前が逆に表記されてしまいます。)
4.アカウントの準備が完了。登録したアドレス宛にCisco Webexからメールが届くのでメールを開きます。
5.Cisco Webexから届いたメールを開き、メール本文内の【パスワードを作成】をクリックします。
6.立ち上がったブラウザ内のパスワード入力欄に任意のパスワードを入力します。
【続ける】のボタンが青色に変わりクリックできるようになったらクリックして次のページへ。
(注意:覚えやすいようにと思い、任意の文字列のパスワードの後にCisco と入力したところ、【簡単に推測できる単語】でエラーが出て登録ができませんでした。他の単語と組み合わせても、Cisco や Webex などの単語を使うとパスワードとして承認されませんのでご注意ください。)
7.パーソナル会議室のページが開きます。
右上の【ダウンロード】ボタンをクリックして、Cisco Webexのアプリをダウンロードします。
(アプリをダウンロードせずにWEBブラウザのままで使用することも可能ですが、アプリを活用したほうが効率がいいので、ダウンロードをおすすめします。ダウンロードをしない場合は、このページをブラウザのお気に入りに登録しておいてください。)
8.デスクトップにCisco Webex Meetingseのショートカットができ、アプリが立ち上がります。
これでソフトのインストールは完了です。
WEB会議の開設&参加者をゲスト招待
♦「Cisco Webex Meetingse」でWEB会議を始める
1.アプリ内の【ミーティングを開始】をクリックし、パーソナルルームを開きます。
2.パーソナルルームの【ミーティングを開始】をクリックし、ミーティングルームを開設します(現状ではミーティングルームに一人で参加している状態)。カメラマイクの表示がグレーの状態になっていれば問題なく音声も画像も届きます。それぞれの表示が赤になっていると、カメラやマイクがオフになっている状態なので、クリックしてオンにしておきます。
3.ミーティングルーム上部の【参加者】タブをクリックし、プルダウンメニューの中から【招待および催促】をクリックします。
4.ポップアップした【招待および催促】の招待者欄に、招待する人のメールアドレスを入力し、送信ボタンを押します(招待者が複数いる場合は、アドレスの間を ,(カンマ)または;(セミコロン)で区切れば一度に送信可能)。
送信した後は、招待者が接続するのを待ちます。
5.招待者が接続してきたらコールされるので承認すれば接続完了!
招待者の画像と音声が届き、ミーティングがスタートします。
♦「Skype」
ソフトのダウンロードは、ダウンロードページ(https://www.skype.com/ja/get-skype/)アクセスし、【Skype for Windowdをダウンロード】をクリック。ダウンロードを開始します。
基本操作については、詳しく紹介されているサイトが数多くありますので、わかりやすいサイトをご紹介しておきます。
ご参考にしてみてください。
●スカイプらぼ
▸ https://www.skype-lab.com/
音声が聞こえない、映像が映らないときはここをチェック
まずは使っているソフト(アプリ)の設定を確認します。ソフトの画面の中にあるマイクマークやカメラマークをチェックします。マイクがミュート、カメラがオフになっている可能性があるので、それぞれのマークを何度かクリックして確認してみてください。
次に、PC本体の音がミュートもしくは小音になっていないか確認します(スピーカーマークのついたキーを押して調整するか、PC本体のボリュームを調整)。それでもダメな場合は、PCそのものの設定を確認します。
♦カメラ、マイクのアクセス許可がオンになっているか確認
(以下解説はWindows10の場合)
画面左隅のWindowsマークをクリックして、歯車マークをクリックし設定画面に入ります。
【設定】→【プライバシー】→【マイク】もしくは【カメラ】
【このデバイスのカメラへのアクセスはオンになっています】と表示されていればOK。オフと表示されていたら、下の【変更】をクリックし、オンにします。また、【アプリがカメラにアクセスできるようにする】の項目がオンになっているか確認。オフになっていればクリックしてオンにします。(マイクのページも同様です。)
さらに画面を下にスクロールして、【デスクトップアプリがカメラにアクセスできるようにする】の項目が、オンになっているか確認。
オフになっていればクリックしてオンにする。(マイクのページも同様です。)
♦外部接続したマイクやイヤホンが正確に選択されているか確認
特に、マイクなどを外部接続した場合などに、その機器がきちんと選択されていないことがあるので確認します。
【設定】→【システム】→【サウンド】相手に自分の声が届かない時は【入力】のマイクを、相手の声が聞こえない時は【出力】のスピーカーを確認します。
さらに確認が必要な場合は、サウンド設定のウィンドウ内を下スクロールし、【サウンドの詳細オプション】を確認します。
左下にインストールしているソフト(アプリ)が表示されているので、ボリュームがきちんとあがっているか確認します。
PC内の資料の共有ができれば、ひとまずリモートワークは可能!
手順が多くハードルの高いWEB会議について解説してきましたが、ひとまずPC内の資料やファイルの共有ができれば、電話でやりとりしながら最低限のリモートワークは可能です。社内PCに保存してある資料は、クラウドサービスを活用すれば、社内にいなくてもアクセスが可能です。Dropbox 、Google drive OneDrive、MEGA 、TeraCLOUDなどさまざまなサービスがありますのでご検討してみてください。
とはいえ、リモートワークに抵抗を感じるというお声も多く伺います。ですが、状況が日々変化していく中でまさに備えあれば憂いなしです。本コラムが、これからWEB会議システム導入を検討している企業の一助になれば幸いです。社内SEがいない企業でもこれを機に、社内のIT化を進めてみてはいかがでしょうか。