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旧帝国大学 工学部 院卒エンジニアの卵を採用!

こちらの連載では、弊社の事例紹介を通して、採用成功のポイントなどをお伝えしたいと思います。
自社での選考・採用にもお役立て頂ければと思います。

今回のポイント!
● 採用基準の明確化
 面接の際のコミュニケーション
入社後の意欲向上につながる採用時のフィードバック

❖ 旧帝国大学 工学部 院卒“エンジニアの卵“の採用事例 ❖

当社の登録人材に、旧帝国大学の工学部に進学され、大学院も修了した優秀な人材がいました。
工学系を学ばれていたエンジニアの卵です。素養も高く、当然頭もよく、探求心も高い方でした。

ただ、彼はコミュニケーションに苦手意識を持っていました。というのも、新卒での就職活動は、面接がうまくいかず連戦連敗…。
同級生が大手企業に就職を決める中、自分だけ卒業するまで内定が決まらずに、結局フリーターとして働くことになってしまったからです。

当社で行った面談の際も会話にぎこちなさを感じました。
元気いっぱいすぎてボリュームが必要以上に大きくなってしまったり…と少し個性的なコミュニケーションに、私も最初は戸惑いました。
また、身だしなみにあまりこだわらないタイプということも、その印象に拍車をかけていたかもしれません。

しかし、話の内容を聞くと、技術的な探求心が強いことを理解できました。
プライベートな時間を使って技術を調べ、それに基づいて自主制作もしていました。
趣味があり、その趣味で集う仲間がいて社会性を持っていることも分かりました。

自分の将来に危機感を感じており、技術を身に着けることが出来る職場を切望していました。

そこで、紹介したのはエンジニアが経営する技術系企業です。
その技術系企業は、人材を技術的な向上心が高いことや技術的な素養が高いことを重視して人材を評価していました。コミュニケーション能力も必要ということでしたが、あくまでも業務上に必要なコミュニケーションです。雑談が得意なことや第一印象が良いことまでは求めていませんでした。

そのため、エンジニアとしての彼のポテンシャルや意欲を理解し、評価してくれるのではないかと感じたからです。

ただ、それでも面接で彼の魅力が伝わるかは不安がありましたので、面接に際しては、以下のことを事前にお伝えしていました。

 会話に苦手意識を持っていて、実際に違和感があるかもしれないこと
 意思疎通できるレベルの会話は問題なくできること
 メールでのコミュニケーションは平均以上のスキルがあること

実際の面接に私も同席しましたが、ぎこちないながらも彼らしく前向きに、誠実に答えていました。

面接官も彼を試すのではなく、理解しようという姿勢で質問をしてくれました。
コミュニケーションについて社内でカバーできる体制があることや、中期的な育成をしていくことなどもご説明頂きました。
候補者は説明の内容以上に、歩み寄ってくれる態度に安心して働ける会社だと感じたようでした。

最終的には、「技術を身に着けようとする姿勢」をご評価いただき、内定につながりました。
候補者も評価の根拠を知り、技術を追求したいという自分の想いが間違っていなかったことに自信をつけ仕事への意欲を高まったようでした。

入社後は、その他の社員とも徐々に距離を縮め、打ち解けることが出来ているようで、技術系企業様の戦力となり、活躍が出来ていると聞いています。

今回の採用成功のポイント!

<採用基準の明確化>
本当に必要な採用条件の絞り込みが出来ていました。技術力の高い人材を育成したい企業でしたので、コミュニケーション能力は業務上支障がないレベルでOK!ただ、技術に対する探求心などは譲れない条件でした。
コミュニケーション能力を重視する企業は多いと思いますが、どのレベルまで必要なのか、業務上必要な能力は何なのかを明確にすると良いでしょう。

<面接の際のコミュニケーション>
面接の場では、人材を理解することが本来の目的ですが、ついつい試すような質問をしたり、第一印象に引きずられることがあります。面接の場では良いところを引き出し、本来知りたい情報にフォーカスすると良いでしょう。

<入社後の意欲向上につながる採用時のフィードバック>
「何故、あなたを採用したのか」ということを伝えることで、自分の評価されたことが理解でき、意欲も高まり、入社後も評価された部分に力をいれて頑張ってくれます。評価をフィードバックされない場合は、「人手が足りないから採用されたのかもしれない」とネガティブな方向に進むこともあるので、内定者には評価のポイントを伝えると良いでしょう。

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