Column 経営者・人事向けコラム

2016年新卒採用の振り返り及び2017年度新卒予測

こんにちは、ムツビエージェント(株)の中西でございます。

2016年度新卒採用は、経団連の方針変更によって新卒の就職活動・採用活動の時期が大幅に変更となり、エントリー、会社説明会に学生が集まらない、内定辞退が大幅に増えました。
私も新卒採用活動のサポートをするようになってから約10年が経ちますが、ここまで企業にとって厳しい採用活動を強いられたのは初めての経験でした。採用ご担当者の皆様は本当に大変な1年だったことかと思います。本当にお疲れ様でございました。

2016年度新卒採用の振り返りと2017年度新卒採用予測

2016年度の振り返り資料と2017年度の採用予測をまとめましたので、資料をこちらにて共有させて頂きます。
「媒体社から資料をもらってもPPT資料やデータが中心で、分かりにくいんだよね・・」という方にとって見やすく、分かりやすいように作成してみました。ご参考にして頂ければ幸いでございます。

年々新卒採用の難易度が高まっているその理由

さて、ここからはここ10年以内で私が経験した新卒採用活動の変化をまとめてみましたので、よろしければご参考にしてください。

近年の中で、有効求人倍率が最も高かったのはリーマンショック前の2008年、2009年度新卒採用で2.14倍でした。
2016年度新卒は1.73倍なので数字だけを見ると、そこまで厳しい数字ではないとお感じになるかもしれません。

しかし、その時の採用活動よりも2016年度新卒採用は、はるかに難易度が高まっていると感じます。
また、年々新卒採用活動の難易度があがっていると感じています。
2016年度については大幅な時期変更という背景がありますが、年々新卒採用活動の難易度が高まっている理由をまとめてみます。

1.就職ナビを使用した新卒採用を行う企業の増加

10数年前は、新卒の就職ナビはリクナビの一人勝ちだったこともあり、リクナビへの掲載単価は最低でも300万円以上、力を入れた採用活動を行う企業では、1000万円以上の媒体掲載費を掛けていました。そのため、参入コストも高いことから、掲載企業数も少なく大手企業が中心に就職ナビを活用し、参入企業が少ない時期は、就職媒体に掲載するだけで採用成功は保証されているような状況でした。

私は2007年度新卒採用では、エン・ジャパンという新興企業の新卒の就職媒体(今はなくなってしまいました)の営業をしていましたが、
「媒体を変えることで、単価を抑えて採用活動をしましょう」
「就職ナビを使った採用活動をしてみませんか」という提案が中心でした。

このように、就職媒体が多数参入することによって、価格競争が生まれ、媒体単価が大幅に引き下げられ、比較的安く就職ナビに掲載できるようになりました。現在の徳島の就職ナビの相場は、70万~90万円くらいでしょうか。

価格競争が激化していく中で、新卒就職ナビの営業担当は、「付加価値の高い提案」と「単価勝負の提案」に分かれていきましたが、最終的には「単価勝負の提案」に軍配があがった形になりました。
 
その結果、就職ナビへの掲載企業がこの数年で掲載企業数は増加しています。
主要サイトであるリクナビとマイナビを例に、2010年度と2016年度の掲載企業数を比較すると2倍以上も増加しています。

 2016年度新卒2015年度2014年度2010年度
リクナビ13,8949,2227,3337,424
マイナビ16,87810,6966,9726,395
合計30,77219,91814,30513,819

2.企業の選考基準の明確化、選考活動のスキル向上、適性検査等の導入

現在の企業は、離職に繋がらない人材確保のため、また入社後できるだけ早く活躍する人材となってもらうために、選考基準を明確にし、優秀な人材確保を目指しています。これは良いことでもあるのですが、そのために適性検査の導入や、丁寧な選考を行うようになり、優秀な人材は奪い合いになっていると感じます。

その結果、採用をしたい人とそうでない人の二極化が進んでいます。ちなみに、「二極化が進んでいます」とのことは、2007年度新卒の頃から企業様にお伝えし続けている内容となり、聞き飽きた内容になると思いますが、毎年、その二極化が進んでいると感じます。

上記については、企業の新卒採用状況から考察してみましたが、大学全入時代へ突入したこと、人口構成比から企業の若手人材の不足感など影響も大きいでしょう。

就職媒体に掲載したから、良い選考活動を行ったから・・では新卒採用の成功はなかなか実現しにくい時代となり、一部の企業を除くと、「学生を選ぶ立場」から「学生に選ばれる立場」へとなっているように感じます。

採用力=企業力(企業イメージ)×労働条件×採用広報力 と言われています。
10年前は、企業力と労働条件はすぐには変えることができないことなので、採用広報力に力を入れることで採用力を強化しましょう、という提案をしていました。しかし、今はどの企業様も「採用広報」には既に可能な限り力を入れていると感じます。
そうなった今「企業力」と「労働条件」の向上を目指すことが求められるようになっていると感じます。

このコラムを
読んでいる人に
おすすめです