「新卒採用や中途採用(正社員)の企業の採用状況はどのようになっていますか？」というご質問をいただきます。
このタイミングで採用活動を行うことが「吉」と出るのであれば、積極的に採用活動をしたいというお気持ちのようです。
データに基づいて、現在の採用活動状況について詳しく解説させて頂き、今後の貴社の採用計画のお役に立てて頂ければと思います。
新卒採用活動の状況について
採用を抑制する企業は増えているのか？
現時点では、新卒採用計画を減らす企業は全体で見るとそう多くないようです。
「新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、採用予定数を当初の予定から変更するか」という質問に対して、82.6％の企業が当初の予定どおりと回答しています。
新卒採用の採用数に関しては現状維持の企業が多い状況です。
2021年度の新卒採用は、コロナ禍での混乱にも関わらず、採用予定数も大幅に変わらないことから、多くの企業が新卒採用においては苦戦を強いられているようです。
今後の新卒採用スケジュールは？
現時点で内定だしをしている企業の多くは、中小企業・ベンチャー企業・IT企業です。内定だしを行っていない大手企業も多いようです。コロナ禍における不安心理から、早く内定を頂いた企業への内定承諾をする学生が増える一方、大手企業の「最終選考待ち」をする学生も多いようです。
また、「詳細は5月末に連絡する」としている企業も多いようで、5月末から一気に最終選考の日程が決まっていくことが予測されます。採用活動を小休止していた企業が一斉に5月末に日程調整を行い、6月での最終選考スケジュールが決まっていくことが予測されます。
5月末での再日程調整、6月初旬～中旬での選考開始は、2021年度新卒採用で外せない、スケジュール感となってくるのではないかと思います。
早めに内定を出して承諾をもらっている企業も、就職活動を再開した企業からリプレースされないように、内定者フォローに力を入れることが大切になってくると思います。
「社会人の正社員」の採用状況
それでは、中途採用などその他の採用予定状況はどのようになっているでしょうか。
社会人の正社員の中途採用においては、53.1％の企業が「当初の予定とおり採用する」と回答しています。
一方、44.9％が「変更を検討している、当初の予定から数を減らす、採用を中止する」と回答しています。
つまり約半数の企業は採用活動において後ろ向きになっているような状況です。
この数年は新卒・中途の正社員採用が難しく、企業にとっては採用難の時代が続きました。
コロナ禍で企業の採用予定数が下がる中、財務面での体力がある企業は、今は採用の良い機会ともいえるかもしれません。
また、新たな雇用を生み出すことは、大きな社会的貢献にも繋がりますし、この機会だからこそ出会える優秀な人材もいるのではないかと思います。また、売り手市場が続くと、安易に転職活動を始める方も多くなります。
今のような時期に就職活動・転職活動を行う方は、採用頂いたことへの感謝の気持ちも強く、離職しにくいという傾向もあります。
人材不足でお困りであった企業にとっては、今の時期での採用活動はとても良いタイミングといえるでしょう。
