先が読めない時代への対策。キャリア・カオス理論を知り「採用活動」を好転させる。

先が読めない時代への対策。キャリア・カオス理論を知り「採用活動」を好転させる。

徳島で正社員人材の紹介をするムツビエージェント(株)代表取締役 中西昌子です。

コロナ禍となり、先が見えない時代となり、人材の採用についてもますます不安になってきた、という経営者や人事の方は多いのではないでしょうか。一方で、先の見えにくい時代でも、時代や状況の小さな変化を捉え、対応を続けることで、自信をもって経営や採用活動を行えているという方もいらっしゃるかと思います。

小さな変化や時代の変化を捉え、変化に翻弄されず、予測困難な時代に立ち向かうことができるようになりたい、と経営者や人事の方であればそう願うことかと思います。

小さな変化に翻弄されず、小さな偶然をチャンスに変えていくことができる思考法を提唱するキャリア心理学で提唱される「キャリア・カオス理論」。今回は、そんなキャリア・カオス理論をご紹介したいと思います。

カオス理論とは?

「カオス理論」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
数学の理論で、ほんのわずかな差が、遠い将来では大きな差を生み出すことがある、という理論です。

象徴される問いが、「ブラジルの1匹の蝶の羽ばたきは、テキサスで竜巻を引き起こすか」という質問です。

どう思いますか?

結論は「予測困難」ということなのですが、「予測困難」ということは、引き起こさないかもしれないが、引き起こす可能性もあるということです。そんなバカげたことを完全に否定はできないほど、将来の予測は難しく、ほんの小さな出来事から大きな事象が生まれる可能性があることを示唆しています。

では予測困難なことに、私たちは翻弄されながら生きることになるのでしょうか?
実は予測困難であっても、大きな視座でみるとパターン、法則があることも「カオス理論」は示唆しています。

人生や仕事は、長期的なものですから予測が困難です。
「偶然」としか言いようがないことが起き、それがキャリアにも重大な影響を及ぼします。予測していないことが起き、その予測していないことがきっかけで、新しいビジネスチャンスやヒット商品を生まれた、というエピソードを聞くことがよくあると思います。

そんな「偶然」をキャリアのチャンスに変えるために提唱されているのが「キャリア・カオス理論」です。
変化が激しく、将来が予測困難な今だからこそ、この「キャリア・カオス理論」を理解することの重要性が増しています。

予測がつきにくいこの時代だからこそ、偶然をチャンスにできる思考法は非常に重要です。

開かれた思考によって、小さな変化を見逃さない

まずキャリア・カオス理論を理解するために、重要になるのは「キャリアが偶然によって左右される」ことを十分に理解することです。キャリアが偶然によって左右されることを理解するような思考を「開かれた思考」と呼びます。

「開かれた思考」についてより詳しく説明します。

少しスピリチュアルな表現になってしまいますが、開かれた思考を持つ人は、人間が未来をコントロールできない、という世界観を持っています。人知の及ばない事態も起こりうると考えていますので、大きな変化でさえも自然の一部と捉えています。
そのため、変化が起きても、恐れすぎることなく現実を捉えることができます。曇りなき眼で見定めることができる、ということです。

また、小さな差であっても遠い将来、非常に大きな影響をもたらす可能性も知っています。
偶然を利用して小さな変化を起こすことによって急激な変化=「フェイズ・シフト」を起こす可能性を生み出します。

「閉じた思考」では、新しい世界観を捉えることができない

その反対の「閉じた思考」についても解説します。

不測の事態は起こらない、と期待しているのがその特徴です。強いコントロール感をもつがゆえに、実際に予期せぬ出来事が起こってもそれは例外として処理し、人生やキャリアに対する信念は揺るぎません。そのため、世界観は変わらず、前例を根拠に、同じ行動を続ける傾向があるそうです。
また、自分の経験に対してコントロール感を得るために現実を単純化して世界を見るそうです。細部だけれども重要なことを見えてなければ、新しい世界を正確に見えていないということになります。

小さな変化を見逃すことで、新しい時代に突入していることへの理解が追いつかず、自分自身を変えることができないため、新しい世界への適応が難しくなります。

いかがでしたか。
ご自分を振り返った時に、「開かれた思考」持っていると感じることができましたか。
「閉じた思考」に縛られていなかったでしょうか。

「開かれた思考」を手に入れるために

もし、「閉じた思考」を持っているとお感じになった場合は、「閉じた思考」から「開かれた思考」へ転換するための11のパラダイムシフトへ挑戦してみてください。パラダイムシフトとは、簡単にいえば価値観を変容させるということです。
11が多いと感じる方は、「小さな変化」を起こすために、できそうなパラダイムシフトを一つだけでも選ばれてはいかがでしょうか。

  • 01.予測するだけだったものを、予測してパターンを構築するに変える
  • 02.計画立案だけだったものを、計画を立案し常時変更を加えるに変える
  • 03.選択肢を絞り込む考え方を、自由度を重視する考え方に変える
  • 04.万事コントロール可能という姿勢から、コントロール不可能な部分は柔軟に対応できるようにする
  • 05.失敗を恐れるのではなく、失敗を恐れるあまり努力をしないことこそリスクであると考える
  • 06.確率が低いから考えなくてもよいのではなく、確率が低くても起こりうることに心の備えをする
  • 07.ゴール・役割・ルーティン偏重から、意味・重要性・ブラックスワンを重視する考え方に変える
  • 08.情報を与えるだけでなく、情報を与えなおかつ変革していく
  • 09.規範的思考から、規範的かつ拡張的思考に変える
  • 10.事前に予測できることだけに依存せず、新たに生まれる秩序を受け入れる
  • 11.コントロールに過度に依存せず、まさかは起こるという考え方を受け入れる
具体的な取り入れ方

それでは、採用活動に置き換えて、パラダイムシフトを具体的な行動や考え方としてご紹介します。
ご参考にいただければと思います。

計画立案だけだったものを、計画を立案し常時変更を加えるに変える
採用計画やスケジュール、目標数値を決めても、予測通りにならなかった場合も、採用計画に変更を加えながら修正を行う。
選択肢を絞り込む考え方を、自由度を重視する考え方に変える
欲しい人材がなかなか採用できなかった場合、採用ターゲット層を広げる。
事前に予測できることだけに依存せず、新たに生まれる秩序を受け入れる
若者の価値観を受け入れ、それを反映した労働環境を提供する。

採用が年々難しくなっていると感じながらも、自社の「雇用条件」「働き方」「教育・研修」「求める人材像」「採用方法」など10年前と変わらないことはありませんか?

採用市場は働き方改革によって大きく動き始め、コロナ禍においても変化を続けています。
開かれた思考を手に入れることで、変化が起きても、恐れすぎることなく現実を捉え、採用市場への変化への対応を目指していただければと思います。

私たちも、この変化を恐れるのではなく、変化に適応し、皆さまと良い採用活動ができるように、進化を目指していきたいと思います。

徳島で新しい採用活動をご検討中の経営者・人事の方は、ご相談をお待ちしております。

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【参照】
独立行政法人 労働政策研究所・研修機構 『新時代のキャリアコンサルティング』
柏木仁 『キャリア・カオス理論のカウンセリングへの応用に関する考察―CTC カウンセリングの理論的枠組み―』