【コラム】今すぐできる採用力向上に向けた取り組み -後編-

 この2~3年で必要とされた採用力に必要な要素「待遇」

採用広報に力を入れるだけでは、採用が難しくなってきました。
つまり、今まで着手しなかった「待遇」の改善、そして「企業力」の向上を目指さなければ、採用が難しくなってきています。

そのため、待遇の改善を図る企業は非常に増えてきています。

例えば、初任給
リーマンショック以降、初任給の引き上げが低迷していましが、全国的な企業では、図のように2014年からは急増し、2018年では前年の初任給を引き上げた企業は59%に上ります。

調査対象:経団連企業会員および東京経営者協会会員企業1,977社
調査時期:2018年6月4日~7月30日
回答状況:集計企業数472社(有効回答率23.9%)
(製造業52.1%、非製造業47.9%、従業員500人以上76.1%)

特に、一律額の初任給を覆す企業も出てきました。

DeNAがエンジニア職のAIスペシャリストに最高年俸1000万円を提示(2019年7月)

NECは10月から研究職を対象に、新卒年収が1000万円を超える可能性がある給与を支給すると発表(2019年9月12日)

初任給を上げることは、従業員数が多ければ多い程大変ではあると思いますが、良い人材を採用し続けるために必要な投資かもしれません。自社内で初任給についての見直しが図れないかを一度ご検討頂ければと思います。

その他でも、休日も非常に重要です。
特に応募が多い求人は、年間休日日数が120日を超え、土日祝が休みです。年間休日が100日を切る求人には応募が集まらないのが現状です。特に、20代~30代前半の若手は、給与よりも休日日数を重視する傾向にあります。

サービス業においては、土日祝を休みにすることは難しいかもしれませんが、交代で土日祝の休みが取れるようにするなど、家庭との両立のサポートができるようにすること。休日日数を増やすこと。有給休暇の取得を促進するなど、休日を増加させるための工夫が必要だと感じます。

ちなみに、ダイヤモンド社の2019年9月25日の記事に衝撃を受けたのですが、徳島県は男性の有給休暇の取得率が47位というデータが出ていました。ちなみに、女性の有給休暇取得率は22位という結果。その結果に対して、以下のようなコメントが出ていました。

下位に目を向けてみると、男性では徳島県、岐阜県、鳥取県がワースト3にランクイン。これらの県は、運動する習慣が少なく、資格やスキルアップに使う時間が少ないという共通点があった。また、人とのつながりや業務のワンオペレーション状態に対する不満が多いようだ。さらに、リラックスするための行動にギャンブルがあり、むしろストレスをためてしまっている可能性がある。

徳島県の男性の有給休暇取得を向上は、従業員の健康管理、スキル向上、ストレスの発散のためにも急務だと感じました。

待遇の中でも、1位‥給与 2位‥休日日数 3位‥有給休暇取得率/残業時間の順で、改善することで、求職者への魅力付けにつながる項目です。給与は難しくとも、特に「休日日数」については改善可能なのではないかと感じます。

 

 この2~3年で必要とされた採用力に必要な要素「企業力」

次いで、着手できる部分としては企業力の向上です。ただ、財務面、売上、従業員数などは変えることができない部分だと思います。

だた、着手しやすいことが2つあります。

1.Webサイトやパンフレットの刷新
2.オフィスのリフォーム・新築、事務機器やオフィス家具の入れ替え

特に、Webサイトやパンフレットのデザインを10年以上前から変えていないという場合は、早急に変更して頂いた方が良いかと思います。社会人生活を続けていると、時が経つものは早いもので、振り返ってみると、パンフレットやWebサイトを作ってから早10年…。あっという間だったな、と思われるかと思います。

ただ、10年経つとデザインは古びたものになりますし、Webサイトはどんどん新しい仕組みやトレンドが生まれています。

特に、新卒学生や20代~30代を対象に募集したい場合は、Webサイトのセンス=企業のセンスとなってしまいます。また、BtoBの企業だからWebサイトは必要がないとおっしゃられる企業様も中にはいますが、Webサイトがない=企業が存在しないと認識されてしまいます。

パンフレットも同様です。パンフレットのデザイン=会社のイメージです。必要な内容が載っていること以上に、デザイン性も重視する必要があります。

そして、オフィスなど。

特に新卒など働いたことがない学生にとっては、「こんなオフィスで働いてみたい!」と思えるかどうかは重要です。新卒で採用成功している企業は、オフィスがとてもきれいです。

弊社も小さい企業ながら、室内のリフォームを行い、打ち合わせルームを作ったり、子どもを連れてこられるようなキッズルームを作りました。従業員にはとても好評で、「自分たちが頑張った分(収益)がこうやってオフィスに反映されるということなんですね。とても、快適に仕事が出来て、嬉しいです!」と言ってくれています。従業員のモチベーションアップにもつながったと思いますし、何より、私自身もオフィスが美しくなり、作業導線も良くなり、仕事がしやすくなったと感じます。

実際にリフォームにかかった予算は全体で200万円程度です。その会社規模に対しての費用となるので、大きな額かもしれませんが、従業員のモチベーションアップや効率よく働ける環境づくり、そして採用成功にもつながると考えると投資効果は十分だと感じています。

また、OA機器やデスクや椅子などもずっと使い続ける企業様もありますが、特にOA機器は古いものだと動作性がとても遅く、業務時間が倍以上掛かっていることもあります。デスクや椅子も古びたものだと、自分たち(従業員)が大切にされていないと感じてしまいます。オフィスの環境づくりは、企業力を向上する中でも着手しやすい分野ではないでしょうか。

 

 まとめ

今、求められる「採用力」を高めるためには、採用広報だけでなく、待遇や企業力をも見直す必要が迫られています。
そして、これからの採用力は、更に新たな要素が必要になってきます。「これからの採用力」に必要な要素は次のコラムでご紹介します。