こんにちは。いつか徳島お役立ちコラムチームです。

徳島には、歴史ある企業が多く存在します。株式会社本家松浦酒造場さん(以下 「松浦酒造」)もそうした企業の一つであり、その歴史はなんと200年以上にもなるそうです。
今回は、そんな松浦酒造さんで行われている新しい試み「ナルトタイ 蔵蔵たちきゅう」を前後編の2回にわけてご紹介させていただきます。

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◆「たちきゅう」とは?
さて、そもそもタチキュウとはなんぞや?ということなのですが、読んで字のごとく、「酒屋でタッてお酒をキュウっとする」ことを「たちきゅう」と呼ぶのだそうです。地方によっては「角打ち」などとも呼ばれますが、こうした習慣は以前には見られたものの、現在では、一般的に体験できる機会はほとんどなくなってしまった、と言ってもよいでしょう。

それどころか、ご存知の通り、若者の「日本酒離れ」が叫ばれて久しい昨今です。日本酒はよくも悪くも、マニアックな、一部の「通」だけが嗜むもの。そう捉えられているのかもしれません。蔵元として、美味しく、質の高い酒を作り続けることは大前提ですが、それに加えて、新たなファンの獲得や、昨今のニーズに合った商品の開発も求められているのです。

◆「異業種Uターン」社長の新たな試み
そんな中、松浦酒造社長に就任されたのが、「第十代蔵元」の松浦素子さんです。
当初は「家業を継ぐことはまったく考えていなかった」という松浦さん。大学卒業後、徳島や東京のIT系企業で勤められました。その後、日本酒について勉強し、家業である松浦酒造に入社。平成23年には社長に就任されています。

ITと日本酒。そう、まったくの異業種です。加えて、東京での勤務経験もある松浦さんは、いわば「Uターンの先輩」でもあります。そんな松浦さんが、徳島に帰り、家業を継いで考えたのは「日本酒の魅力についてもっと知ってもらいたい」「その日本酒を作っている、鳴門という土地の魅力についても知ってもらいたい」ということでした。

そうした強い思いから、松浦さんは、従来の蔵元にはなかった、新たな試みを次々とスタートさせます。

まず、父の書斎であった母屋の一角を思い切ってリノベーション。蔵元の酒の試飲や直接購入ができる「ナルトタイの店」をオープンさせます。並行して、様々な新商品の企画、開発も進めました。2015年5月には、ロンドンにて開催された世界最大級のワインコンテスト(間違いではありません。「ワイン」コンテストです)「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」にて、「ナルトタイ 水ト米」が最高金賞を受賞。世界でNO.1の純米酒に選ばれています。通で玄人のおじ様方が親しむ日本酒、という従来のイメージを刷新。女性にも手に取りやすいラベルで、まさにワインのようにも楽しめるお酒が、世界的に高く評価されました。
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こうした一連の取り組みとともに、昨年よりスタートしたのが「ナルトタイ 蔵蔵たちきゅう」です。
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◆酒蔵の酒を楽しむ「たちきゅう」がスタート
松浦さんには「ある思い」がありました。本家蔵元、その長屋門をくぐった、母屋の前にある庭。この庭で、皆でお酒を楽しみながら、賑やかに語り合う、そんな景色を実現したい、という思いです。そこで、「日頃お世話になっている皆様に感謝のおもてなしをしたい」と、銘々のお酒を楽しめる「ナルトタイ 蔵蔵たちきゅう」を始めたのだそうです。

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異業種から日本酒の世界へ。前編では、松浦酒造さんの新しい試みをご紹介いたしました。後編では「蔵蔵たちきゅう」の魅力、その秘密に迫ります。