皆さん、こんにちは。ムツビエージェント(株)の中西でございます。

平成28年4月1日に制定された「女性活躍推進法」ってご存知ですか?

 

あまりマスコミなどでも詳しく報道はされていないように感じますし、特に男性にはあまり興味のない法律にも感じます。ただ、女性への変化があるということは、男性の労働環境にも変化が生まれますので、ぜひ、少しでも興味を持って頂ければと思います。

そして、女性活躍推進法が導入されたことによって生まれた変化を、採用の現場にいる私たちだからこそ知る立場としてご紹介したいと思っています。あまり拡散力のない弊社のコラムではありますが、少しでも今後の社会変化を予測するうえでのご参考になれば幸いでございます。

 

◆「女性活躍推進法」とは?

そもそもは、成長戦略のなかで、「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上」との目標を掲げており、(現在の日本における女性管理職の比率は11)、その目標を達成すべく誕生した法律の一つです。

 

女性活躍推進法によって、労働者301人以上の大企業は、女性の活躍推進に向けた行動計画の策定などが新たに義務づけられました。

(1)自社の女性の活躍に関する状況把握・課題分析

(2)その課題を解決するのにふさわしい数値目標と取組を盛り込んだ行動計画の策定・届出・周知・公表

(3)自社の女性の活躍に関する情報の公表

 

要約すると、301名以上の企業は、女性の活躍を阻害する状況を分析し、課題を見つけ、その課題に対してどのようにするのかを計画を立て、公的な発表することを義務づけられたわけです。

例えば、

課題① そもそも女性の総合職採用を活発にしていなかったので、管理職登用が難しい

課題② 女性の雇用自体は多いが、結婚・出産による退職が多く、管理職候補が少ない

こういった課題に対して、計画として

計画① 女性の総合職採用を○名する

計画② 女性の管理職登用を目指すため、離職率を○%を目指し、管理職登用を○%増やす

などの計画を立てるということです。

計画を立て公表すれば良いので、実行についてはどこまで言及されるかは、現在のところ不明ですが、公表したからには実行しなければならないという企業の声を聞きますので、その計画目標へ進んでいくのではないかと思います。

是非、課題解決に向けて進んで欲しい所です。

 

◆実際の変化

★女性採用数の増加

実際に、企業様のお声でも今まで女性総合職採用を積極的に行ってきていなかった企業様が女性を積極的に採用するというお声を良く聞くようになりました!

これは嬉しい変化の一つです。

★管理職登用に向けて

こちらは、数多くはありませんでしたが、女性の管理職登用をする予定があるという声を聞きました。ただ、具体的に女性の管理職登用を目指すために、具体的な良い改善方法を聞く機会が少なく、女性の採用以降の管理職への道を作ることの難しさを感じます。

 

◆過去を振り返っての女性の雇用環境の変化

最近は、待機児童問題、マタハラ問題など、出産後に女性が苦労するイメージを持つ出来事がニュースとなっています。また、それだけでなくブラック企業問題、パワハラ問題など雇用環境を取り巻く課題も多く、明るい未来や希望が持ちにくくなっているのではないかと懸念しています。

 

ただ、振り返ってみると、女性の雇用の面では、大きな改善、進化を感じています。

個人的な話も含めてとなりますが、その変遷をご紹介します。

 

私の大学卒業時、2004年になりますが、その頃、女の子同士の会話では、

「結婚しても仕事を続ける?続けない? 仕事を続けさせてくれるような人と結婚できたらいいな~」「結婚したら仕事を辞めたいな」という会話が多く、そもそも家庭と仕事の両立が難しいという認識を多くの女性が持っていたと感じます。

 

2006年~2009年頃、私は企業への新卒採用向けの営業をしていましたが、採用担当や経営者の方に、

「女性は結局、結婚して、子どもを産んで、仕事を続けられないでしょ。採用するなら男性が良いよ」とよく言われていました。やはり、私も女性なので少しショックだったことを覚えていますが、私(女性)が頑張ることで、少しでも女性を採用したいと思って欲しいな、と思い働いていたことを思い出します。

 

しかし、2010年~2015年では企業の方に、

「最近の女性は優秀だね、男性や女性や関係なく優秀な人を採用したいよ」

「女性を採用したいんだけど、辞めずに働いてくれるかな?」

というように変化してきました。

 

そして、特に近年では

「女性を積極的に採用していきたい。そのために、女性が働きやすい環境も作っていかなければならい」

という企業が増えてきました。特に中規模の企業は売り手市場で男性採用が難しくなっている中、女性の戦力化を早い段階から進めていました。

ただ、元々採用力の強い企業はそうは言っても、優秀な男性も採用できる力があるので、潜在的に女性の採用を積極的に行いたいと思っていたが、社内の了承を得にくい、という状況もあり、積極的な女性採用を行っていなかったように見受けます。そんな中、女性活躍推進法ができたことによって、強制的にも女性採用を強化しなければならなくなったことによって、女性採用が積極的に行われるようになってきました。

 

仕事と家庭(特にお子様を持つ場合)の両立は、女性にとっての大きな課題だと思いますが、企業にとっても大きな課題で、解決したい課題の一つです。

そのために、時短制度を設けたり、テレワークを推進したりなど労働環境が変化していますが、まだまだ女性が仕事と家庭の両立を図る難しさがあると感じます。

 

だからこそ、女性個人が抱える課題ではなく、企業だけが抱える課題ではなく、働く女性も、雇用する企業もこの課題解決に向けた具体的な方法を一緒に考えていかなくてはならないと感じます。

 

◆男女ともに変化する働き方や生き方

さて、ここまでは女性・女性と言っていましたが、ようやく男性も含めた働き方の変化予測をお伝えさせて頂きます。

 

女性の管理職登用は課題もありながら、着実に進めていくことになります。

女性の管理職登用の大きな課題の一つが、長時間労働による人事評価が一つあげられるでしょう。女性の管理職登用を増やすためには、長時間労働で評価しない人事評価が求められるようになると予測しています。そうなると、男性の長時間労働も是正されていくのではないかと思います。

また、女性の管理職が増える中で、働く主力が女性、サポートに回る男性も増えてくることでしょう。そうなることで、男性の家事・育児への参加比率も必然的に高まるのではないかと考えられます。

もちろん、男女ともに平等に働き、できる限り平等に家事・育児に参加するカップルも増えていくのではないでしょうか。

 

男性にとって、仕事もしながらも家事・育児に参加することは、大変なことでもあると思います。しかし、家事・育児に参加することによって、多くの幸福感を得ることができると思いますし、高度成長期のように右肩あがりの所得を得にくくなっている中、妻も安定的に所得を得ることは、経済的な面でも大きな安心感につながることだと思います。

 

女性の働き方が変わることで、男性も女性も安心して生きることができる世の中になるのではないかと思います。そして、新・東京都知事の小池百合子氏が誕生したことによって、また新たな女性政策や働き方政策がでることも徳島の地から期待しています。

ネガティブなニュースが多く、不安になることもあると思いますが、一人ひとりが良い未来を想像し、行動することが大切だと思います。

特に、10代・20代の若い方は不安に感じることが多いと思いますので、私たちが社会の変化を感じながら、希望を持てる未来を少しでも示すことができればと思っています。